2026/09/29
僕が大工さんになろうと思ったきっかけ
こんにちは。
埼玉県上尾市の工務店、シダーワークス代表の杉本達也です。
僕は中学校を卒業して、すぐに大工の世界へ入りました。
今回は、僕がなぜ大工さんになろうと思ったのか。
そのきっかけから、今のシダーワークスの家づくりにつながっていることまで、書いてみようと思います。
きっかけは『TVチャンピオン』
僕が大工さんになろうと思ったのは、12歳の頃です。
当時、『TVチャンピオン』というテレビ番組があり、大工さんたちが技術を競う放送回を見ました。
それを見て、
「大工さんって、なんかすごくかっこいいな」
と思ったのが、最初のきっかけです。
自分でも、なぜそこまで「絶対に大工さんになる」と思ったのか、正直よく覚えていません。
ただ、そのときにはもう、「絶対に大工さんになる」と決めていました。
自分の手で木を加工して、何もないところから家をつくっていく。
それが純粋に面白そうだと思ったのを覚えています。
中学校を卒業して、すぐに大工の世界へ
中学校を卒業したあと、僕は石川県加賀市にある工務店へ入りました。
高校へ行って、そのあと専門学校や大学で建築を学ぶという道もあったと思います。
でも当時の僕は、
「大工さんになりたいんだから、できるだけ早く現場に出て仕事を覚えたい」
と考えていました。
その頃は、将来自分で会社をつくることも、建築士の資格を取ることも、まだ具体的には考えていません。
まずは仕事を覚えて、早く一人前の大工さんになる。
それしか考えていなかったと思います。
「大工に向いていない。やめろ」と言われた
実際に大工の世界へ入ると、当然ですが、格好いいことばかりではありませんでした。
最初は何もできず、目の前の仕事を覚えることで精いっぱいでした。
失敗もたくさんしましたし、怒られることも何度もありました。
見習いの頃は、「今日は絶対に怒られないように頑張ろう」と思って仕事に向かうこともありました。
「お前は大工に向いていない。やめろ」
そう言われたこともあります。
そして、そう言われるたびに、僕も何度も大工をやめようと思いました。
ただ、自分で「大工に向いていないかもしれない」と思ったことは、一度もありません。
なんなら心の中では、
「いや、親方より僕の方が絶対に大工に向いている」
と思っていました(笑)。
もちろん、そのときの僕はまだ何もできませんでしたし、技術も経験も、親方にはまったくかないません。
それでも、自分は大工に向いているということだけは、なぜかずっと思っていました。
だからこそ、「向いていない」と言われたままやめるのは悔しかった。
それに、大工をやめたとしても、大工さん以外にやりたい仕事もありませんでした。
それで結局、大工をやめずに続けました。
1日でも早く仕事を覚えるために、ホームセンターで木材を買って、家で練習したりもしていました。
当時の給料は1日3,000円だったので、木材を買うだけでも結構大変でした。
それでも自分で木材を買って練習していたので、相当早く一人前になりたかったんだと思います(笑)。
今になって振り返ると、強い覚悟で全部を乗り越えたというような、格好いい話ではありません。
悔しさもありましたし、意地もあったと思います。
早く一人前の大工さんになりたかった
仕事を続けていると、少しずつできることが増えていきました。
何もなかった場所に基礎ができ、柱が立ち、屋根ができて、少しずつ家になっていく。
自分が手を動かしたものが形として残り、完成した家では、そこから誰かの暮らしが始まります。
やっぱり、この仕事は面白い。
そう思う気持ちは、どんどん強くなっていきました。
そして、
「早く一人前の大工さんになりたい」
「いつか自分が現場の親方として、一棟の家をつくりたい」
と思うようになりました。
大工は、ただ木を切って組み立てる仕事ではない
大工の仕事は、ただ木を切ったり、組み立てたりするだけではありません。
図面を読み、図面だけでは分からない部分を現場で考え、ほかの職人さんたちと話しながら納まりを決め、最後は自分たちの手で完成させます。
完成すると見えなくなる部分も、たくさんあります。
だからこそ、ごまかしのきかない仕事です。
僕は今でも家を見ると、見た目だけではなく、
「これは、どうつくられているんだろう」
「自分たちだったら、どうつくるだろう」
と自然に考えます。
これは、大工として現場で家づくりを覚えてきたからだと思います。
今のシダーワークスにも、大工としての感覚がある
シダーワークスは住宅会社ですが、その根っこには、僕が現場で身につけてきた大工としての感覚があります。
ただ、僕一人の経験や考えだけで家づくりをしているわけではありません。
今、シダーワークスのお施主様の家をつくってくれている大工さんをはじめ、ほかの職人さんたちの意見も聞きながら、一棟一棟のお家をつくっています。
設計する側の考えだけで決めるのではなく、実際につくる大工さんや職人さんの意見も大切にする。
図面上では問題がなくても、現場で考えると、もっと良い方法が見つかることもあります。
僕自身が大工だったからこそ、現場の意見を大切にしたいと思っています。
「自分の家だったら、どうするか」
家づくりで迷ったとき、僕は今でも、
「これが自分の家だったら、どうするか」
と考えます。
お施主様の家でも、自分の家をつくるつもりで考える。
これは、大工の頃から変わっていません。
12歳の頃、『TVチャンピオン』を見て思った、
「大工さんって、なんかかっこいいな」
という気持ち。
何度もやめようと思いましたが、結局やめずに、今も家づくりをしています。
そして今は、あの頃に思い描いていた以上に、家づくりのいろいろな部分に関わるようになりました。
12歳の僕が今の姿を見たら、どう思うんかなと思います(笑)。
次回は、大工だった僕がなぜ建築士の資格を取り、自分で工務店をやろうと思ったのかについて書いてみたいと思います。












